では、経営してみよう。

純喫茶エコノはコーヒーだけで勝負するいまどき珍しい喫茶店だ。店主は毒舌で頑固者、敵も多いが熱烈なファンに支えられているぞ。この店主、これまで一人で店を切り回してきたが、ちょっとピーク時の忙しさが辛くなってきた。そこで(常連からの要望もあり)、いよいよウェイトレスを雇うことにした。

  • 家賃と光熱費:20万円/月
  • コーヒー1杯の値段:400円
  • コーヒー1杯作るのに必要な原材料費:80円
  • 1日8時間、月25日営業

食器や家具やオシボリ代(重要)やJAS○ACへの上納金(とても重要)は家賃に、角砂糖やミルクは原材料費に含まれてることにしちゃうとして、それら全てを支払って店主の手元には毎月20万が残った(もちろん、毎年3月には青色申告するのだ)。

さて店主、今は一喫茶店の店主であるがかつては経済学徒であった。「世間相場の時給なぞ支払わんぞ!」いやご立派。そして彼の希望通り、1時間に2杯を余分に売り上げるウェイトレスを時給800円で雇うことに成功したのだった。それもフルタイムで。それまでは一日に50杯売れていたコーヒーが、66杯売れるようになった。

その月末。彼の手元に残ったのは18万4千円だった。So it goes.